病院長挨拶

 当院の歴史は昭和21年、当時の厚生省が健康保険制度の普及発展のために病院を設置していた一環で、仙台市は太白区長町の地に健康保険宮城第二病院として発足しました。その後宮城健康保険病院と改称しましたが、病院建物の老朽化と敷地の狭さなどもあって、平成10年に現在の太白区中田町に新築移転し、名称も宮城社会保険病院となりました。当時から消化器疾患を中心に、糖尿病、心臓血管疾患、整形外科、泌尿器科、産婦人科などの急性期医療を提供してまいりました。

 しかし平成26年4月、当院の運営主体がそれまでの全社連から独立行政法人である地域医療機能推進機構(JCHO)に移行し、名称もJCHO仙台南病院として再スタートすることになりました。JCHOの主旨に則り、これまで以上の地域医療への貢献が望まれます。急性期医療の提供は勿論、亜急性期、ポストアキュート、回復期リハビリ、在宅医療、介護支援まで幅広く地域に根差した医療を提供することが望まれます。平成26年には地域包括ケア病棟40床を設置、ポストアキュート、亜急性期で自宅にすぐには戻れない患者さんを受け入れ、リハビリテーションや退院支援を実施しております。また併設の介護老人保健施設では、定員100名の入所介護および在宅の通所リハビリテーションの提供を行っております。できる限りシームレスな医療介護サービスを提供し、地域に貢献していければと考えます。

 新型コロナウイルス感染症の蔓延の際には1病棟を感染者専用病棟として運用してきました。5類に変更され隔離解除されて以降は一般病床での対応となりましたが新たな感染症に対応できる体制にしています。

 また今後は在宅医療の充実が求められます。平成30年4月から技能職である認定看護師による同行訪問を開始、現在は院内に訪問看護ステーションを配して積極的な訪問看護を提供しております。また近隣の訪問診療を提供されている先生方との連携を強化しております。

 さてJCHOは発足から10年以上が経過し、現在第3期目の中期計画期間に入りました。昨今の物価高や賃金上昇を踏まえると病院経営は厳しい冬の時代です。第1期と2期の10年間では57病院がそのまま存続され、統廃合や民営化の対象となった病院はありませんでした。しかし厚労省が進めている地域医療構想実現に向けて、必要病床数の見直し、急性期から亜急性期、慢性期病床への転換などが進められ、場合によって病院の統廃合も検討されると予想されます。厚労省直轄の独法であるJCHOがその対象となることは十分考えられます。地域に根差し、地域に必要とされる病院であることの意義を主張していければと考えます。