放射線科

診療・各部門

診療内容

 当院放射線部は診療放射線技師8名(男性6名、女性2名)で構成され、協力して日常の放射線業務を行っています。放射線業務とは多種多様な医療画像機器を取り扱い、病気の早期発見、治療のため最適な画像を診療に提供することです。
 当院では、一般撮影装置、マンモグラフィ装置、X線透視装置、CT装置、MRI装置、血管撮影装置、骨密度測定装置、が設置されており、迅速に医師に画像提供をしております。また、健康管理センターにおける院内健診、健診バスでの業務も行っています。

検査装置

一般撮影

 X線を利用した検査の中で最も基本となる検査です。一般にレントゲン写真と呼ばれるもので、胸部や腹部、全身の骨の撮影を行います。

【実際に撮影した画像】

デジタルマンモグラフィ

 近年、日本人女性の乳がん罹患率は年々増加傾向にあり、日本人女性罹患率の第1位になっています。そのため、乳がん検診に関する報道等が増え、乳がん検診に対する関心が高まっています。マンモグラフィ検査では、触知できない早期の乳がんを発見することができ、早期治療につながります。
また、早期発見により乳房の温存性を高めることができ、乳がん患者さんのクオリティー・オブ・ライフ(生活の質)を向上させます。
 当院では、最新鋭のデジタルマンモグラフィ撮影システムを導入しております。このシステムでは乳房組織の微妙な濃度差を画像化でき、以前のマンモグラフィ装置では困難であった、若い人の乳房組織を適正な濃度で画像化しやすくまりました。早期の乳がん・乳腺疾患の発見、治療に役立つ装置であります。また、当院ではマンモグラフィ撮影認定技師(マンモグラフィ検診精度管理中央委員会認定)の女性技師が撮影を実施しております。

【実際に撮影した画像】

X線透視

 X線で透視をしながらTVと同じように画像を動画としてみることができる検査です。胃透視などでは、バリウム等の造影剤を飲み、食道、胃、十二指腸などの形態、粘膜の状態を見ながら検査します。当院は、一般診療用として2台の装置が設置されています。そのうち1台はデジタルのX線検出器であるFPD(flat panel detector)を搭載した装置であり、高精細画像での診断、フィルム方式の装置に比べて被爆低減がはかれることが特徴であります。

【実際に撮影した画像】

CT

 CTとはComputed Tomographyの略で、X線を用いて体の微細な構造をコンピュータ処理することで、断層像として画像化する検査です。
 当院ではCT装置を最新の機種に更新しました。従来のCT装置ではX線を受ける検出器が1列しかなく、1回転の撮影で1断面のデータしか得られませんでした。
 今回、導入したCT装置は検出器が64列あり、1回転の撮影で64断面のデータ得られます。これによって、短時間の息止めで撮影が可能となりました。胸部撮影を例にとりますと、今まで約20秒の息止めで撮影していたものが、約5秒で撮影可能となりました。また、これまで以上に精細な三次元画像を作成したり、心臓の冠状動脈撮影が可能となりました。

【実際に撮影した画像】

MRI

 MRIとは磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging)の略で、磁気を使って、身体の断面や血管を画像化する検査です。X線を使用するCT装置とは異なり、患者さんの放射線被曝がありません。体のあらゆる断面を画像化することができ、体内の様々な病巣を発見することができますが、特に脊椎、四肢などの整形外科系の病巣や脳に関しては、優れた検査能力を持っています。検査時間は約30~40分かかり、磁場を作るため、撮影中に工事現場のような大きな音が鳴ります。

【実際に撮影した画像】

血管撮影

 当院では血管撮影装置を最新の機種に更新しました。X線検出器であるFPD(Flat Panel Detector)を搭載した装置であり、従来の装置よりも高精細な画像が得られ、被曝が少なくなりました。
 血管撮影とは、体の様々な部位の血管の形や血液の流れを画像化し、また必要に応じ治療を目的とする検査です。各部位、臓器に適したカテーテルと呼ばれる1~2mm径の細いチューブを目的とする血管内に挿入し、そのカテーテルを介して造影剤を注入し、X線を使って連続的に血液の流れを撮影します。当院では主に心臓の冠動脈を画像化する検査を行っています。また、造影前の写真から造影後の写真を引き算することにより、血管像のみ写し出されたDSA(Digital Subtraction Angiography)画像も得ることができます。

【実際に撮影した画像】

骨密度測定

 骨密度測定検査は骨粗しょう症の判別を行い、骨が折れ易い状態であるかどうかを診断する検査です。骨粗しょう症とは、骨の量が減ってスカスカな構造になり、健康な骨に比べてもろくなった状態であり、くしゃみをするなどちょっとしたことでも骨が折れてしまう病気です。微弱なX線を前腕骨に照射して骨密度を測定します。検査時間は約1分間です。

【結果票】