- 年齢階級別退院患者数
- 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
- 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
- 成人市中肺炎の重症度別患者数等
- 脳梗塞のICD10別患者数等
- 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
- その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数
年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | - | 24 | 24 | 65 | 102 | 201 | 449 | 600 | 600 | 187 |
定義
2015年度退院患者さんの人数を 10歳刻みの年齢階級別に集計しています。年齢は入院時の満年齢です。
患者数10件未満は-としています。
特徴
当院の入院患者さんは、60歳以上の占める割合が全体の81.49%、80歳以上が34.93%と、比較的ご高齢の患者さんが多くを占めています。比較的若い世代である40歳代以下は9.59%です。年代別の主な疾患は、40歳代以下では腸炎、虫垂炎などであり、60歳以上では心不全や狭心症、誤嚥性肺炎、80歳以上は心不全に加え、急性腎盂腎炎や脱水症などです。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060190xx99x0xx | 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2 なし | 30 | 8.27 | 9.26 | 0.00 | 58.81 | |
060300xx99x00x | 肝硬変(胆汁性肝硬変を含む。) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし | 29 | 20.23 | 14.14 | 6.90 | 69.97 | |
060102xx99xxxx | 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし | 27 | 7.00 | 7.91 | 0.00 | 57.70 |
内科で多い症例は、虚血性大腸炎、慢性肝不全、結腸憩室炎が上位を占めています。
虚血性大腸炎とは、腸に血液を送っている血管の障害により大腸粘膜が虚血となり、大腸粘膜に浮腫、発赤、びらん、潰瘍などができる疾患です。このため、突然の激しい腹痛、下痢、下血などが起こります。50歳以上の高齢者に多くみられる疾患でしたが、近年は若年者にも増えてきており、便秘や排便のいきみなどの関与が大きいといわれています。一過性の場合は1~2日間ほど絶食して、腸を安静にします。同時に点滴で水分や栄養を補給します。しかし、腹痛の症状が強く、下血の量や回数が多い場合は、入院治療が必要となる事もあります。また、大腸の狭窄が高度の場合や壊死型では手術が必要となることがあります。
肝不全はウイルス性肝炎、肝硬変、アルコールやアセトアミノフェンといった薬物による肝障害など、あらゆる肝臓の病気の結果として生じます。肝不全が起こる前に、肝臓のかなりの部分が損傷を受けています。肝不全は数日から数週間のうちに急速に進行する場合(急性肝炎)もあれば、数カ月から数年かかって徐々に進行する場合(慢性肝炎)もあります。
憩室炎は、大腸の壁が外に飛び出してできる「憩室」で細菌が繁殖して炎症を起こす病気です。腸の安静のため絶食が必要なので、点滴をして抗生剤を投与し治療を行います。
循環器科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
050050xx99100x | 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし | 100 | 2.52 | 3.07 | 7.00 | 71.74 | |
050130xx99000x | 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし | 94 | 18.68 | 18.30 | 5.32 | 84.56 | |
040080x099x0xx | 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし | 40 | 14.06 | 14.34 | 10.00 | 81.23 |
循環器科で最も多い症例は、虚血性心疾患(狭心症・心不全)という心臓を取り巻く血管が狭窄し、心筋に十分な血液が送れなくなる疾患です。進行することで心臓の働きが弱ることや、血管が完全に閉塞することで心筋が壊死し、突然死に至ることがあります。当科では、虚血性心疾患に対して血管内にカテーテルという細い管を挿入し、狭窄の程度を検査したり、血管の内側から治療を行います。カテーテル治療は開胸の必要がないため、体への負担も少なく、入院期間が短いというメリットがあります。
肺炎になる原因としてもっとも多いのが、細菌感染によるものです。細菌感染とひとくちに言っても、肺炎の原因になる細菌はたくさんあります。例えば、肺炎球菌や黄色ブドウ菌、インフルエンザ菌、マイコプラズマ、クラジミアなど。これらの原因菌ごとに対処法や有効的に働く薬が異なります。そのため、肺炎の治療は、原因となる菌を特定することから始めます。
外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
060335xx0200xx | 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし | 39 | 7.20 | 7.84 | 0.00 | 60.26 | |
060210xx99000x | ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし | 24 | 11.72 | 9.17 | 4.17 | 68.17 | |
060035xx0100xx | 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし | 22 | 18.25 | 17.41 | 9.09 | 72.50 |
胆石症や胆のう炎の手術、癒着性腸閉塞(イレウス)の治療、大腸がんの手術の入院が上位を占めています。
胆のう炎は、胆のうに起こる炎症で、胆のうに石ができる胆石症(胆のう結石症)を合併していることがほとんどです。胆のう炎は、胆石による刺激と、胆汁に含まれる化学物質(胆汁酸)による刺激で炎症が起こり、さらに細菌感染によって炎症が悪化すると考えられています。
腸閉塞(イレウス)とは、様々な原因によって食べたものが腸管に詰まって出て行かない状態を言います。開腹手術を受けると、ほとんどの方で、腸管がお腹の内側の腹壁に、あるいは腸管同士で癒着します。これ自体は生体の正常な反応です。しかし、癒着の仕方や程度によって、腸管が捻れたり、引っ張られたりすると腸管に狭い場所ができます。この狭い場所につかえて、食べものが通りにくくなります。これが癒着性イレウスです。
大腸がんの治療法はステージ(病期)に基づいて決まります。大腸がんの治療には内視鏡治療、手術治療などがあり、ステージにより内視鏡手術または手術治療が選択されます。また、再発予防などのために化学療法(抗がん剤による治療)など行われます。進行度によっては、化学療法等が優先される場合もあります。
整形外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
160690xx99xx0x | 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病 なし | 31 | 24.92 | 21.52 | 3.23 | 82.77 | |
160800xx01xxxx | 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 | 14 | 29.00 | 28.70 | 42.86 | 84.43 | |
070370xx99xxxx | 脊椎骨粗鬆症 手術なし | 12 | 22.86 | 24.28 | 0.00 | 81.75 |
胸椎圧迫骨折、大腿骨転子部骨折、骨粗鬆症の入院が上位を占めています。
整形外科での手術は外傷関連が約7割を占めています。Common fractureである高齢者の大腿近位部骨折や橈骨遠位端骨折は勿論ですが、その他の骨折など、様々な四肢外傷の治療等にもあたっています。
泌尿器科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) |
平均 在院日数 (全国) |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
110310xx99xxxx | 腎臓または尿路の感染症 手術なし | 44 | 11.63 | 12.60 | 6.82 | 75.61 | |
110080xx9901xx | 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 1あり | 21 | 21.00 | 13.01 | 0.00 | 80.14 | |
110200xx02xxxx | 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術 経皮的腎(腎盂)瘻造設術等 定義副傷病 なし | 19 | 12.67 | 10.25 | 0.00 | 74.79 |
急性腎盂腎炎や前立腺癌や前立腺肥大症が上位を占めています。
腎実質および腎盂腎杯系の感染症を腎盂腎炎といいます。原因は大腸菌などの腸内細菌の逆行性波及がおもな経路です。臨床経過により急性腎盂腎炎と慢性腎盂腎炎とに分類されます。高度発熱のため脱水状態になっていることが多く,原則として入院治療します。経口的にも水分をとり,さらに点滴補液を行い十分な尿量を確保し,細菌の尿路内での増殖を防ぎます。臨床症状をみながら尿中移行性のよい抗菌薬の投与を行います。
前立腺癌の手術治療では、膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)を行います。尿道から膀胱に内視鏡を挿入し、先端の電気メスで腫瘍を切除します。手術中膀胱内に洗浄液を注入しますが、電解質溶液(生理食塩水)を用いるため、合併症が少なくなります。
前立腺肥大症の手術治療は、ループ状の電気メスを装着した内視鏡を尿道内に挿入し、患部をテレビモニターで見ながら、肥大した前立腺組織(腺腫)を尿道粘膜とともに切り取る手術です。前立腺肥大症に対する手術的治療法のなかで、経尿道的前立腺切除術(TURP)は現在の標準的手術法となっています。手術は、前立腺の大きさによって異なります。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 | 再発 | 病期分類 基準(※) |
版数 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | - | - | 11 | - | 16 | - | 1:UICC TNM分類 | 第7版 |
大腸癌 | - | 12 | 13 | 14 | 27 | - | 1:UICC TNM分類 | 第7版 |
乳癌 | - | - | - | - | - | - | 1:UICC TNM分類 | 第7版 |
肺癌 | - | - | - | - | - | - | 1:UICC TNM分類 | 第7版 |
肝癌 | - | - | - | - | 16 | 12 | 1:UICC TNM分類 | 第7版 |
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大がんと呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者さんの数を、初発の UICC 病期分類別、および再発に分けて集計しています。 UICC 病期分類とは、UICC 病期分類国際対がん連合によって定められた、①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の 3つのカテゴリによって各がんをⅠ期(早期)からⅣ期(末期)の 4病期(ステージ)に分類するものです。2015年度に退院した患者さんを集計し、集計対象期間中に複数回入院された患者さんはそれぞれ集計をしております。「初発」とは、当院において当該腫瘍の診断、あるいは初回治療を実施した場合を指します。「再発」とは、当院・他施設を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者を診療した場合や、がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。
患者数10件未満は-としています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 | 平均 在院日数 |
平均年齢 | |
---|---|---|---|
重症度 0 | 27 | 26.44 | 82.00 |
重症度 1 | 26 | 24.77 | 82.77 |
重症度 2 | - | - | - |
重症度 3 | - | - | - |
重症度 4 | - | - | - |
重症度 5 | - | - | - |
不明 | 21 | 22.24 | 76.62 |
●定義
市中肺炎の定義として、 DPCデータの入院契機病名および最も医療資源を投入した傷病名が肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(DPCコード6桁が040080に相当)で、さらにその中でもICD10コードがJ13~J18(肺炎レンサ球菌による肺炎、インフルエンザ球菌による肺炎、その他肺炎)で始まるものとしています。
【ICD10コードとは】
International Classification of Diseases and Related Health Problems(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)の略称で、世界保健機関(WHO)が世界保健機関憲章に基づき作成した、傷病に関する分類です。世界の異なる国における傷病の状況を比較できることを目的とした標準的分類で、現在は1990年のWHO総会で改定された、第10回修正版(ICD-10)が採択されています。
●特徴
市中肺炎とは、 普段の社会生活の中でかかる肺炎のことであり、成人市中肺炎診療ガイドライン (日本呼吸器学会)による重症度分類を用いて集計しています。この指標では細菌による肺炎を 集計しており、インフルエンザウイルスなどのウイルスによる肺炎や食べ物の誤嚥による肺炎、 気管支炎などは集計対象外です。患者数は中等症が最も多く、重症度が上がるごとに長い治療期間を要します。また、軽症の患者さんの平均年齢が50歳ほどであるのに比べ、中等症~超重症になるほど高齢の患者さんが多くなっています。治療は、急性呼吸不全の管理、薬剤投与が中心です。
患者数10件未満は-としています。
脳梗塞のICD10別患者数等
ICD10 | 傷病名 | 発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|---|---|
G45$ | 一過性脳虚血発作及び関連症候群 | - | - | - | - | - |
G46$ | 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 | - | - | - | - | - |
I63$ | 脳梗塞 | - | 10 | 40.40 | 80.20 | 60.00 |
I65$ | 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの | - | - | - | - | - |
I66$ | 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの | - | - | - | - | - |
I675 | もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> | - | - | - | - | - |
I679 | 脳血管疾患,詳細不明 | - | - | - | - | - |
●定義
入院中に医療資源を最も投入した傷病名のICD10コードの上3桁で集計しています。
患者数10件未満は-としています。
【ICD10コードとは】
International Classification of Diseases and Related Health Problems(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)の略称で、世界保健機関(WHO)が世界保健機関憲章に基づき作成した、傷病に関する分類です。世界の異なる国における傷病の状況を比較できることを目的とした標準的分類で、現在は1990年のWHO総会で改定された、第10回修正版(ICD-10)が採択されています。
●特徴
当院では緊急性のある疾患に迅速に対応できるよう、CT・MRI・超音波検査などができる万全の体制を敷いています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K7211 | 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) | 133 | 0.52 | 2.50 | 0.00 | 63.81 | |
K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 13 | 1.2 | 12.02 | 0.00 | 70.92 | |
K6871 | 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) | 11 | 1.9 | 9.01 | 9.09 | 71.36 |
内科で最も多い手術は、内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術の手術です。内視鏡でポリープのある粘膜の下に液を注入し、スネア(輪状になった電気メス)を用いてポリープを切除します。
総胆管結石など胆道疾患に対する内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)による手術です。胆汁の流れを良くするため、内視鏡を用いて胆道にチューブを留置します。ERCPにて、胆道の出口を切開し、結石を除去する治療も行います。
循環器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K597-2 | ペースメーカー交換術 | 10 | 1.00 | 7.00 | 30.00 | 80.80 | |
K5972 | ペースメーカー移植術(経静脈電極) | - | - | - | - | - | |
K596 | 体外ペースメーキング術 | - | - | - | - | - |
現在使用されているペースメーカーの設計寿命は大体7年程度はありますが、実際には設定内容、心臓の状態によりもっと長く使用できる場合もあり、逆に早く消耗する場合も考えられます。最近は、コンピューターにより心臓の状態に最適化した出力に自己調節するタイプもよく使われるようになってきました。この最適化は結果としてペースメーカーの電池寿命の延長に寄与し、最長では理論上20年近く使用可能なものもあります。
電池交換の場合、ジェネレーターの電池寿命がきたら電池交換になりますが、実際はジェネレーターそのものの交換となります。2度目以降は初回植え込み手術に比べて非常に簡単で、リードと呼ばれる部分に異常がない場合、皮膚を切開してリードとジェネレーターの接続を外し、新しいジェネレーターを接続して切開部分を縫合すれば終了です。リードとジェネレーターの接続は特殊なネジによる固定なので、専用工具で簡単に付け替えでき、手術開始から1時間以内に終了します。また、術後はすぐに歩行可能となり、日常生活は手術前と変化なく、特に制限もありません。心臓の手術と聞くと大掛かりなものを想像してしまいますが、実は比較的簡単で局所麻酔による安全な手術です。レントゲンの透視下で、右または左の鎖骨のやや下を局所麻酔し、皮膚と肋骨の間にポケットと呼ばれるジェネレーター本体の収納スペースを確保、同じ場所から鎖骨下静脈を針で刺してリードを入れていき、心臓の中まで入れて条件の良い場所を探して固定します。最後にリードとジェネレーターを接続、正常動作を確認したら、ポケットにジェネレーターを納め、皮膚を閉じて終了です。
患者数10件未満は-としています。
外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 67 | 1.31 | 5.11 | 0.00 | 62.75 | |
K634 | 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) | 40 | 1.00 | 3.99 | 0.00 | 66.35 | |
K6335 | 鼠径ヘルニア手術 | 29 | 1.01 | 4.20 | 0.00 | 64.90 |
腹腔鏡下手術では、従来から行われているお腹を切開する開腹手術(オープン法)と異なり、まずお腹に3mmから5mmの小さな穴を3ヵ所程度あけます。そのうちの1つの穴から腹腔鏡を入れてお腹の中を映します。その像をテレビモニタで観察してヘルニアの場所を見つけ、別の穴から入れた手術器具を外科医が操作して患部の治療をします。早期がんに対しては、患者さんにとって負担の少ない腹腔鏡手術を施行しています。
鼠径ヘルニアの手術は、嚢状に伸びだした腹膜(ヘルニア嚢)を周囲より剥離し元の場所に戻す手技と、脆弱化した筋膜部分を補強する手技の2つの組み合わせからなります。補強の方法には前方から筋膜を補強する術式と後方(腹膜側)から補強する術式があり、大きく2つにわかれます。前者の代表的術式がメッシュプラグ法であり、後者にはクーゲル法、腹腔鏡下ヘルニア修復手術があります。
整形外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0461 | 骨折観血的手術(大腿) | 12 | 3.56 | 25.36 | 50.00 | 62.75 | |
K0462 | 骨折観血的手術(下腿) | - | - | - | - | - | |
K0462 | 骨折観血的手術(前腕) | - | - | - | - | - |
離れてしまった骨を可能な限り骨折する前の状態に戻してから、髄内釘やプレートなどを使って骨を固定します。手術は局所麻酔、脊椎麻酔、全身麻酔の中から、患者さんにとって最も適切な麻酔法を選択して行います。
骨折は必ず手術が必要なわけではなく、程度の軽い骨折や、治癒力の高い子供の骨折の場合は、ギプスで固定したり、牽引(引っ張ること)をしたりして、骨折部を安静に保つことで治すことができます(保存療法)。しかし、成人の骨折(特に高齢者)や、骨折した部位、骨のずれ具合によっては、手術を行なうことにより治療期間を短くしたり、骨折による障害を軽くしたりすることができます。
患者数10件未満は-としています。
泌尿器科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 |
平均 術後日数 |
転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 23 | 0.50 | 6.51 | 0.00 | 78.39 | |
K8411 | 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) | 19 | 1.46 | 11.60 | 0.00 | 74.79 | |
K8036イ | 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) | 13 | 1.63 | 8.11 | 0.00 | 72.85 |
・経尿道的尿管ステント留置術
外尿道口(尿の出口)から内視鏡を膀胱まで挿入します。膀胱内の尿管口(尿管の出口)からワイヤーを腎臓まで進め、それを元に腎臓から膀胱まで尿管の中に細いカテーテルを留置し、尿の通り道を確保します。
・経尿道的前立腺手術
ループ状の電気メスを装着した内視鏡を尿道内に挿入し、患部をテレビモニターで見ながら、肥大した前立腺組織(腺腫)を尿道粘膜とともに切り取る手術です。前立腺肥大症に対する手術的治療法のなかで、経尿道的前立腺切除術(TURP)は現在の標準的手術法となっています。手術は、前立腺の大きさによって異なります。
・膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)
尿道から膀胱に内視鏡を挿入し、先端の電気メスで腫瘍を切除します。手術中膀胱内に洗浄液を注入しますが、電解質溶液(生理食塩水)を用いるため、合併症が少なくなります。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | - | - |
異なる | 10 | 0.39 | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - |
当院は、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払い施行しています。起こり得る合併症については、事前に可能な限り患者さんに説明した上で、手術や処置の施行に同意をいただくよう努めています。
更新履歴
2016/09/30
機能評価係数2の保険診療指数における「病院情報」を公開しました。