放射線科

診療・各部門

診療内容

 当院放射線科は診療放射線技師8名(男性5名、女性3名)で構成され、協力して日常の放射線業務を行っています。放射線業務とは多種多様な医療画像機器を取り扱い、病気の早期発見、治療のため最適な画像を診療に提供することです。
 当院では、一般撮影装置、マンモグラフィ装置、X線透視装置、CT装置、MRI装置、血管撮影装置、骨密度測定装置が設置されており、迅速に医師に画像提供をしております。また、健康管理センターにおける院内健診の業務も行っています。

検査装置

一般撮影

 X線を利用した検査の中で最も基本となる検査です。一般にレントゲン写真と呼ばれるもので、胸部や腹部、全身の骨の撮影を行います。

【実際に撮影した画像】

デジタルマンモグラフィ

 近年、日本人女性の乳がん罹患率は年々増加傾向にあり、日本人女性罹患率の第1位になっています。そのため、乳がん検診に関する報道等が増え、乳がん検診に対する関心が高まっています。マンモグラフィ検査では、触知できない早期の乳がんを発見することができ、早期治療につながります。
 当院では、最新鋭のデジタルマンモグラフィ撮影システムを導入しております。乳房組織の微妙な濃度差を画像化でき、早期の乳がん・乳腺疾患の発見、治療に役立つ装置です。最新技術の3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)も導入しており、より詳細な画像を得られるようになりました。疾患に応じて撮影しています。また、当院ではマンモグラフィ撮影認定技師(マンモグラフィ検診精度管理中央委員会認定)の女性技師が撮影を実施しております。

【実際に撮影した画像】

X線透視

 X線で透視をしながらTVと同じように画像を動画としてみることができる検査です。胃透視などでは、バリウム等の造影剤を飲み、食道、胃、十二指腸などの形態、粘膜の状態を見ながら検査します。当院は、一般診療用として1台、健診センターに2台の装置が設置されています。デジタルのX線検出器であるFPD(flat panel detector)を搭載した装置であり、高精細画像での診断、フィルム方式の装置に比べて被爆低減がはかれることが特徴であります。

【実際に撮影した画像】

CT

 当院では、キヤノンメディカルシステムズ製Aquilion Prime SP 80列を導入しています。CTとはComputed Tomographyの略で、X線を螺旋状に身体に当て、通常見る事ができない身体の輪切り画像を作る事ができる検査です。それによりあらゆる内臓の状態を知る事ができます。
 また、輪切りの画像を元に任意の断面像や血管、骨の3D画像を作る事もできます。当装置は人工知能AIを用いた画像再構成技術により、高画質で低被ばくの撮影が可能です。金属アーチファクト低減技術も搭載されており、体内金属による画像の乱れを軽減し、診断の向上に役立っています。

【実際に撮影した画像】

MRI

 MRIとは磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging)の略で、磁気を使って、身体の断面や血管を画像化する検査です。X線を使用するCT装置とは異なり、患者さんの放射線被曝がありません。体のあらゆる断面を画像化することができ、体内の様々な病巣を発見することができますが、特に脊椎、四肢などの整形外科系の病巣や脳に関しては、優れた検査能力を持っています。検査時間は約30~40分かかり、磁場を作るため、撮影中に工事現場のような大きな音が鳴ります。

【実際に撮影した画像】

血管撮影

 X線検出器であるFPD(Flat Panel Detector)を搭載した装置であり、従来の装置よりも高精細な画像が得られ、被曝が少なくなりました。
 血管撮影とは、体の様々な部位の血管の形や血液の流れを画像化し、また必要に応じ治療を目的とする検査です。各部位、臓器に適したカテーテルと呼ばれる1~2mm径の細いチューブを目的とする血管内に挿入し、そのカテーテルを介して造影剤を注入し、X線を使って連続的に血液の流れを撮影します。当院では主に心臓の冠動脈を画像化する検査を行っています。また、造影前の写真から造影後の写真を引き算することにより、血管像のみ写し出されたDSA(Digital Subtraction Angiography)画像も得ることができます。

【実際に撮影した画像】

骨密度測定(DEXA法)

 当院では2023年9月に装置を更新し、Horizon社製を使用しています。骨密度検査においてDEXA法(デキサ法)を用いています。DEXA法は最も信頼の高い骨量測定法であり、骨粗鬆症診断基準(ガイドライン)でもDEXA法を用いて計測することが推奨されています。
 DEXA法では2種類のエネルギーのX線が照射されますが、放射線量はごく微量であるため体への負担は少ないとされています。当院の検査では骨折しやすい腰椎(腰の骨)や大腿骨頸部(股関節の骨)を測定します(前腕も測定可能)。骨密度を測定することで、骨粗鬆症の診断および治療効果の判定が可能となります。検査時間は約10分程度です。

【結果票】